精製(2)
 やきものの原点は土である。 

 原土には不純物が多く含まれているので、取り除かなければならない。 その作業が水簸(すいひ)という行程だ。

 原土を乾燥させる。このとき、完全に乾燥していないと泥状態になりにくい。 金槌で細かく砕き、大きな容器に(写真)水をたっぷり入れ、その中に砕いた原土を入れる。おもしろい様に溶けて泥状になる。

 更にかくはんし、泥状の水をふるいで漉す。 (写真)この時、採取時に混入した枯葉や草の根、砂などの不純物などが取り除かれる。 この作業をしておかないと、ろくろで成形する際に大変である。更には焼成後、水漏れの原因になる。 

 先程漉した粘土を別の容器に移す。沈殿させ、 上水を取り除き、素焼きの鉢に入れる。

 鉢に水分を吸収させ、泥状態が半乾燥になるのを待って土練機に入れる。棒状になって粘土が出てくる。        それを20kg程のかたまりにして、ビニール袋に入れる。粘土の性質により、3ヶ月から5ヶ月寝かせる物もある。そうすることによってねばり気が出る。

 作りやすい陶器の土になるのだ。